nature and tech.

地球平和の前に家庭平和

時間と感覚が必要な食べ物の手作りはフードロスを救う

mindlogchihiro.hatenablog.com

 

梅仕事2017から考えたことの続き。

梅を一粒一粒様子を見ながら、選別していく作業にハマった。味噌作りの時も大豆の選別にハマったけれど、こういう単純作業が好きだ。

選別しながらフードロスの問題について考えていた。

foodlosschallenge.com

毎年作られる食料の1/3が捨てられています。これは量にして、実に13億トンです。
フードロスとなる食べ物の1/4でも有効利用できたら、世界中で飢餓に苦しんでいると言われる79500万人(20161月時点統計)のお腹を十分に満たすことできます。
もしもフードロスが一つの国だったら、アメリカ、中国に続いて三番目に大きい温室効果ガス排出国です。
日本のフードロス(=食品ロス、642万トン/年)のうち実に約1/2312万トン)が、家庭から排出されています。 

 

個性を活かす、いのちを活かす

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直径1cmくらいの小梅。直径4cmくらいの大梅。

パリッと硬い青梅。甘い香りの黄色い完熟梅。

つるつるの肌の梅。シワシワの梅。

丸い梅。変形した梅。

傷がかさぶたのように乾いている梅。傷を塞ごうと果汁を出して修復中の梅。傷がまだ生っぽい梅。傷から茶色く傷んで来ている梅。

虫が食べている梅。

すべて違う。生きているから、時間とともに変化がある。最後は何かしらに食べられて(利用されて)、梅としての一生を終える。(腐ることも含め)

選別後、捨てるのはごく一部で、生傷の多い梅か、虫食い。傷がかさぶた状になっていれば、見た目は悪いが、自己修復済みの肌の、生き延びた梅たちなので、梅によっては、お客様分にも入れさせてもらっている。輸送や追熟に時間を要する場合にはそれも傷むリスクになる。ジャムや梅味噌など丸の実である必要がないものであれば傷物も活かせる。状態によってどうするか、観察と学びは続く。

 

食べられるかどうかは誰が決めるか 

とはいえ、それは私の正義であり、選ぶのは受け取る人それぞれ。生産者としてそれを押し付けるわけにはいかないが、理解あるお客様と繋がれれば幸いである。

フードロスの問題を考える時も同じで、正義のために、傷ありの梅や、スーパーのゴミ箱からもらったサンドイッチや、賞味期限切れの缶詰をみんなに押し付けるわけにはいかない。

は?と思った方はこちらを 

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たとえ、それが大事な命を活かして欲しいから、と言われても、お腹を壊すことも含めて、自己判断の自己責任でやることである。

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誰かが決めた規格の範囲のものしか食べたことのない人にとって、車に轢かれた獣は汚いゴミだが、自分の感覚でそれを食肉だと判断する者もいる。

同じく、部屋の一角に数か月放置された瓶の中の果実は「食べてはいけないヤバイもの」だが、自分の感覚でそれを「酒」や「酢」や「パン酵母」などと判断する者もいる。

 

「無駄死に」を減らすのは「案外食える」という発想

たぶん、戦後の経済成長を経て、解体や発酵を自分でやる人口は減った、が、ここ数年でまた人口が微妙に盛り返してきたのではないかと感じる。

農的暮らしでは解体や発酵のテクニックは親から子へ引き継がれていたのだろうが、食べ物の全てを流通に任せ、過剰に供給されるようになると、それが消えかけた。

昨今ではインターネットやそういうワークショップなどを通じて、情報や場が増え、解体や発酵にチャレンジする人が微妙だけど増えつつあるのではと根拠のない推測。そういう時代性を感じる。

とはいえ、いざ解体や発酵したものを食べられるかどうか、食べてみてどうか、感じるのは自分しかできない。「これはイケそう、やめたほうがいい。」それはインターネットではわからない、自分の感覚を頼りにするしかない。

だから梅仕事を始め、「口に入るまでに時間と感覚が必要な食べ物の手作り」は現代人にとても良い経験だと思う。口に入るまでの過程を知ることに加え、怪しい食べ物にチャレンジする「最初の味見」こそが。「案外食えるその感じを得た人は強くなれる。

冷蔵庫の隅に追いやられた怪しい食べ物も火を通せば、案外食えるかもしれない。フードロスにおける無駄とは金銭的なコストでは説明できない、全うされない生命の「無駄死に」のことだ。

今の衛生環境なら「案外食えるかも」という発想を持つことがフードロスに家庭でできるアプローチの第一歩ではないだろうか。どう調理しようかという情報はネットを見れば色々出てくる。テクニックは後からついてくるはずだ。

ま、各自自己責任で

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