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地球平和の前に家庭平和の前に自分平和

ダンスによるご機嫌な影響とは?

www.thebestbrainpossible.com

 

(こちらを意訳しました by me 諸研究のリンクは元記事にあります)

プロのダンサーでも、たまの週末ダンサーでも、タンゴダンサーでもブレイクダンサーでも。踊るということは、 社会的な関わりと音楽によるポジティブなパワーと身体的なエクササイズが合わさったもので、その組み合せは脳、精神衛生に良い影響を与える。

 

実際に脳への好影響から今日ではダウン症、うつ、統合失調症などの精神疾患パーキンソン病認知症などへのダンスセラピーも増えている。

 

なぜダンスは脳に良いのか?

 

ダンスは脳と身体を関連づける

ランニングマシーンの上で走ったりするようなワークアウトでは必ずしも脳を使う必要はない。そのような、身体的な活動から脳を切り離すようなエクササイズは、血圧や脳の酸素量が上昇し、ストレスを減らし快感をもたらす神経伝達物質を放出していたとしても、頭の回転数は落ちているのだ。

 

『How to Work your Brain in your workout  (and Why It Matters)』ではこう書かれている。

 

”身体的に何かをしているのはソファに座っているよりもよっぽど良いが、エクササイズマシーンのような限られた繰り返しばかりの動きは、脳をほとんど使わずオフラインにしてしまう。同じ動きを繰り返し行うだけでは、むしろ脳の健康や心身の動き、柔軟性やコントロールの害にもなる。同じクロスワードパズルを1000回繰り返させるのとおなじように。”

 

 

楽器を演奏する時のように、ダンスには脳の柔軟性が求められる。PETイメージングを用いた研究では、運動皮質や体制感覚皮質、大脳基底核、小脳などの特定の部位がダンスを学びパフォーマンスするのに活動していることがわかった。

 

ダンスは脳の報酬系を活性化する

他の有酸素運動と同様に、ダンスは快を感じる神経伝達物質であるエンドルフィンを放出する。音楽とセットになったダンスはさらに脳内の第一報酬系を活性化する。ある研究はダンスは脳内で”歓喜ダブルプレー”を引き起こすと結論づけた。音楽が脳の報酬系を刺激しながら、ダンスは知覚と運動制御の神経回路を活性化するのだ。

 

ダンスは報酬系だけでなく、海馬をも刺激する。海馬は主に感情と記憶に関与している脳の部位だ。ダンスをすればいつでも、ウェディングや友人との良き時代にダンスした時の気持ちを思い出させてくれる。

 

ダンスは認知症のリスクを軽減させる

楽器や言語などのさまざまな新しいスキルを習得するのと同じように、ダンスを学ぶと海馬が活性化される。海馬への刺激は認知能力を低下させるのを防ぐ鍵である。ある研究は63歳から80歳の人たちにダンスの動きを教えた結果、彼らの神経可塑性(脳内の神経ネットワークが作られること)に持続的な効果が見られたという。

 

別の研究では様々な余暇の過ごし方による認知症への影響について調べた。サイクリング、ゴルフ、水泳、テニスなど11の異なる身体的な活動について調べたところ、ダンスだけが認知症のリスクを軽減させた。研究者によると、社会的な関わりと同じくらいにダンスは身体的かつ心理的な奮闘を必要とすることが、複合的刺激となり、脳に好影響を与えるという。

 

踊ることは「ソーシャルブレーン」を育てる

人間は他者と関わりあう社会的な動物である。それは脳が必要としていることでもある。ダンスは他者とつながる社会的な活動だ。誰かと踊っている時、脳はグループに属していることでリラックスする。今起きていることの共体験はミラーニューロンを活性化する。脳は「みんなでひとつ」と感じるのが好きなのだ。

 

ミラーニューロン前頭前野外皮の神経回路で潜在的に他者の行動や感情を描き出し、追随する。ミラーニューロンはひとの関わり、行動、思考プロセスにきわめて重要な役割を持っている。『Science Says:Dancing Makes You Happy』という記事によると

 

”ダンスは芸術であるとともに、素晴らしい社交の機会になり得ます。その起源から、私たちと他者をつなげる社会的活動としてダンスは行われてきました。ダンサーはインストラクターや振付師、観客とさえも、心理的なつながりを感じるでしょう。そこに言葉はいらず、シンプルに一緒にステップを踏みシンクロすることで、忘れがたい多幸的な体験を共有できます。他者と関わりを持つことで人は幸せを感じます。気のおけないひとたちと笑いあうことや、おしゃべりすることで有意義な時間をすごす時とおなじくらいのエンドルフィンが出ているのかもしれません。さらに一緒にダンスをすることはもっと深い体験にさえなりうるのです。

他者と同じ場にいながら感情を洗い出すことは、そこに居合わせた信頼関係のある者とはもちろん、初対面の者とさえも、つながりを深める唯一無二の体験です。意味深いつながりを求め続けるのが人間というものです。ダンスは私たちに他には経験しがたい、心とからだ両面での他者との関わりを可能にしてくれるのです。

 

ダンスはうつや不安を軽減する

ダンスは肉体的にも精神的にも人を解放するため、ストレス、うつ、不安を感じやすい人に最適だ。他のどんな”はけ口”よりもダンスは不安を軽減させ気分を良くする効果があるとの研究結果はいくつもある。ある研究では不安症を患う人たちに、モダンダンスのクラス、エクササイズのクラス、音楽のクラス、数学のクラスの4つのうち1つを受けてもらったところ、ダンスクラスクラスの参加者には顕著な不安の軽減が見られたという。

 

ある研究ではうつ、不安、ストレスを抱える十代に、週に二回ダンスのクラスに参加してもらったところ、彼らの心身の症状に顕著な改善がみられ、さらに彼らは自身でも幸福度が上がったと感じていると答えた。別の研究ではうつ病の人がサルサダンスに参加したところ、ネガティブな思考が軽減し、集中力が上がり、落ち着きが増したという。

 

 〜〜ここまで〜〜

 

 ”他者と同じ場にいながら感情を洗い出すこと”について言及がありますが、家族で感情的なぶつかり合いなどして、より絆が深まるってことありますよね。恥ずかしいけど、一体感が生まれるような時が。ダンスフロアーではそういうことが起こりますね。

 

以前Megumiさん主催Movement Medicineにも参加しましたが、相手を感じながら一緒に動く、という要素が結構あって、まさに上記のようなミラーニューロン報酬系の活性化が起きたのか、初対面の人なのに、すごく親しみを感じました。

 

ダンスフロアーで泣いてしまうことなど、過去のブログもよろしけば。

mindlogchihiro.hatenablog.com