メディアの芸術性
「これはいい絨毯だ」
眺め、褒め、味わうことを、
人間は愛をもって、その芸術性の歴史に敬意を抱きながら、ごく自然に、している。
その糸と糸の交差の変調から編み出された模様がなにかの暗号や記号だとすると
絨毯やセーターは古くから今に伝わる情報記憶媒体である
コンピュータは情報記憶媒体のもっとも最近の作品で
絨毯やセーターからするとかなりの後輩みたいなもの。
だから、現代においてコンピュータを
愛をもって、その芸術性の歴史に敬意を抱きながら、
眺め、褒め、味わうことは、まだあまりない。
現代において、それをやっている人はギークと呼ばれる一部なのだが、
Apple社の登場により(とりわけiphoneかと思うが)それがキャズムを越えようとしているのが、まさに今日なのだろうと思う。